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GK

第289回 佐藤洋平ってどんな人?生い立ちやプレースタイルに迫る。

判断の良い飛び出しとハイボール処理が持ち味の佐藤洋平。

鹿島アントラーズでは古川昌明とし烈なポジション争いの末に1995年に正GKの座を追止めた。鹿島では1997年にステージ優勝とナビスコカップ、天皇杯で優勝を経験した。

1998年に移籍したコンサドーレ札幌ではJ2優勝を達成。2001年には好調をキープして念願の日本代表候補に選出されるなど充実したシーズンを送った。

2003年シーズン途中から在籍したジュビロ磐田では天皇杯で優勝を経験。その後、川口能活の加入により出場機会が減り2007年で引退。コーチに就任するもGKの人員不足から2008年に期間限定で現役復帰を果たした。

佐藤洋平のJリーグ入り前

佐藤洋平は1972年に宮城県仙台市に生まれた。小学校でサッカーを始める。

中山中学校卒業後、宮城県立工業高等学校へ進学。高校3年時に全国高校サッカー選手権に出場。1回戦で山口高校を1-0で下すも2回戦で暁星高校に0-1で敗れた。

高校卒業後の1991年、佐藤は住友金属工業蹴球団(現鹿島アントラーズ)に入団。住友の他にもヤマハ(現ジュビロ磐田)からオファーが届いたがヤマハには日本代表の森下申一がいた為、住友に入団を決めた。佐藤は高卒新人ながらこの年リーグ戦15試合に出場。

1992年にライバルとなる古川昌明が入団。以降、古川とし烈なポジション争いを繰り広げることになる。

佐藤洋平のJリーグ入り後


1996カルビーJリーグチップスカード【No.015佐藤洋平/鹿島】レギュラーカード

1993年は古川が正GKを担ったため出場は無かった。

佐藤は1994年8月10日のジュビロ磐田戦でJリーグデビューを飾る。しかし当時のJリーグは90分で勝敗がつかなかった場合は延長戦を戦い、それでも決着がつかなければPK戦で決めるルールとなっていた。佐藤はこのデビュー戦から正GKとして出場するも3試合連続でPK戦の末に敗れている。

1997年は正GKとして1stステージとナビスコカップの制覇に貢献。2ndステージ覇者のジュビロ磐田とチャンピオンシップを戦う。第2戦の後半36分に味方からのバックパスを処理しようとした際に詰めていた中山雅史にボールを奪われ失点。ジュビロはこの1点を守り切りリーグチャンピオンに輝いた。この年の天皇杯では優勝を経験。

1998年は膝を痛めて離脱し、高桑大二朗に正GKの座を奪われた。

1999年は岡田武史監督から誘われ、J2のコンサドーレ札幌へ移籍。

札幌ではGKコーチであるディド・ハーフナーから指導を受けハイボールの処理に磨きがかかった。GKとしての楽しさがディドによって理解できたと後年語っている。

2000年にはJ2優勝及びJ1昇格に貢献。この年の札幌はリーグ戦40試合で失点数を22失点に抑えるという圧倒的な守備力を誇った。

2001年に札幌はJ1で検討するものの、このシーズンをもって岡田監督が退任。2002年は黒星が続き、最終的にはシーズン通算で5勝1分24敗の最下位(全16チーム)に終わりJ2へ降格となった。しかし佐藤は札幌残留を表明し、キャプテンを務めた。しかし若手の藤ヶ谷陽介に正GKを奪われ出場機会が激減。

シーズン途中に、ヴァンズワムの退団やけが人の続出でGK不足となったジュビロ磐田からオファーを受けレンタル移籍を果たす。ジュビロでは2003年の天皇杯制覇に貢献。2004年のゼロックススーパーカップではマリノスとのPK戦を制し優勝に貢献しリーグ戦でも正GKを務めた。この年、ファン投票によりオールスターにも選出されている。

しかし2005年に日本代表の守護神・川口能活が加入。佐藤は出場機会を失ったがベテランとして練習からチームを鼓舞し献身的に支えた。

2007年シーズンで現役を引退。ジュビロ磐田下部組織のGKコーチに就任していたが、怪我によるGKの人材不足によりジュビロから現役復帰要請が出る。佐藤は2008年2月21日から6月30日までの期間限定で選手に復帰。カップ戦でのベンチ入りを果たすが出場機会は無くあらためて引退を表明した。

佐藤洋平の引退後と現在

佐藤は現役引退後、2008年にジュビロ磐田下部組織のGKコーチに就任。

その後はベガルタ仙台、U15日本代表、U22日本代表のGKコーチを経て2018年より古巣の鹿島アントラーズでGKコーチを務めている。

佐藤洋平は現役時代、コンサドーレ札幌でJ1昇格を果たした時、インタビュアーからこの気持ちを誰に伝えたいかと尋ねられた際に、「コーチのディドさんにありがとうと伝えたい」と答えている。GKとは孤独なポジションであるといわれるが、選手とコーチの良好な間柄が表れたコメントであると感じる。

現在、鹿島アントラーズには韓国代表のクォン・スンテや佐藤が現役時代に共にプレーした元日本代表の曽ヶ端準、今年30歳となった元U20代表の川俣慎一郎、そして生え抜きである若手の沖悠哉という4人のGKが在籍している。

偉大なGKは偉大なコーチ無くして存在しない。Jリーグ屈指のクラブチームのGKコーチとして佐藤洋平がどのような手腕を見せるか期待したい。