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第127回 布部陽功ってどんな人?生い立ちやプレースタイルに迫る。

FW・MF・DFと様々なポジションでプレー出来るユーティリティプレーヤー、布部陽功。
 
FWでプレーをする際はボールを引き出す効果的な動きに優れ、MFでプレーする際は豊富な運動量でダイナモ的役割を果たし、DFでプレーする際はその鍛え抜かれた身体でハードマークを見事にこなした。
 
布部陽功はブラジルでプロ契約を結びJリーグ入りした、いわゆる「逆輸入Jリーガー」の先駆けとなった選手でヴェルディ川崎入団時にはシンデレラボーイとして注目された。
 
14年間の現役生活で所属したチームは5つ。そのどのチームでも決して手を抜かない献身的なプレーで貢献した。
 
ユーティリティプレーヤー、布部陽功に迫る。

布部陽功のプロ入り前

布部は1973年に大阪府高槻市に生まれた。
 
小学校の時に西大冠フットボールクラブに所属し、サッカーを始め高槻市立城南中学校へ進学。
 
中学校卒業後はサッカーの名門である北陽高校へ進んだ。
 
布部の2学年上には後にガンバ大阪で活躍し日本代表となる山口敏弘がいた。
 
布部は1年時からレギュラーとして活躍し、全国高校サッカー選手権に出場した。
 
高校卒業後、布部は近畿大学へ進学しサッカー部に所属するもプロ選手になる為に2年で中退し、ブラジルへ留学。
 
ブラジルではヒョーゴFCに所属し活躍した。
 
ヒョーゴFCが来日し、日本のチームと対戦した際にヴェルディのコーチに声をかけられ布部陽功はヴェルディの練習生としてチーム練習に参加することとなった。
 
そして翌年の1995年、全盛期のヴェルディ川崎に布部陽功は逆輸入選手として入団する事となる。

布部陽功のプロ入り後


布部は1995年3月11日、国立競技場で行われたヴェルディ川崎対ベルマーレ平塚のゼロックススーパーカップでデビューを果たす。
 
0-2と劣勢に追い込まれた中、後半13分に都並敏史と交代してピッチに入ると布部は後半37分にコーナーキックから右足で1点差に迫るゴールを決める。
 
その後、ヴェルディはアルシンドのゴールで同点に追いつき、PK戦の末に勝利を収めた。
 
ブラジルからの逆輸入に加え、スーパーカップでの衝撃的なデビューもあったことから布部陽功のルーキーイヤーは注目されたが層の厚いヴェルディにおいて布部の出場機会は限られた。
 
ナビスコ杯や天皇杯には出場出来るものの、リーグ戦では1995年は3試合、1996年は8試合、1997年は出場機会はなくシーズン途中でジュビロ磐田へ移籍をする。
 
ジュビロ磐田では主にFWやサイドバックとしてプレーし、2ndステージ第10節の柏レイソル戦でJリーグ初ゴールを含む2得点をマーク。
 
優勝争いを演じるジュビロ磐田に貴重な勝利を演出した。
 
その後1998年にはヴィッセル神戸へ移籍。
 
ここでレギュラーの座を掴み2001年シーズン途中でセレッソ大阪へ移籍するまでは主軸としてプレーし2000年にはリーグ戦6ゴールを決めた。
 
セレッソ大阪では持ち前のハードワークを武器にボランチ、DFとしてプレー。
 
セレッソでは森島寛晃とともに選手会長も務めた。
 
2006年からはアビスパ福岡へ移籍。布部陽功にとって5チーム目でのプレーになった。
 
アビスパではキャプテンとしてチームを牽引。
 
降格を争った2006年にはヴィッセル神戸との入れ替え戦で貴重な同点ゴールを決めたがアウェーゴールの差でJ2への降格を経験した。
 
移籍2年目はJ2での戦いとなった。
 
布部はボランチとしてプレーしながらも、自己最多となる7ゴールをマークするなどアビスパの中心人物となった。
 
2008年もリーグ戦32試合に出場するなど活躍したがこのシーズン限りで布部は現役を引退した。

布部陽功の引退後と現在

布部は引退後、2009年にアビスパ福岡のコーチを務め2010年から2016年まで柏レイソルでヘッドコーチやU18監督を務めた。
 
2017年には京都サンガの監督に就任し、2018年5月まで指揮を取った。
 
現在は柏レイソルのゼネラルマネジャーとして活躍している。
 
布部陽功は闘志を前面に出す熱いプレースタイルでサポーターに愛された選手だ。
 
布部陽功の現役最終試合となった2008年12月6日J2第45節アビスパ福岡対ベルマーレ湘南戦。
 
後半23分からピッチに登場した布部陽功に、サポーターは彼の応援ソング(チャント)であるハウンドドッグff(フォルテッシモ)を試合終了の笛が鳴り響くまで熱唱した。
 
キャプテンとしてチームをまとめ、勝ちきれず苦しい中で戦ってきた闘将、布部陽功に対して、サポーターは愛を込めていつまでも歌い続けた。
 
アビスパが すべてさ 今こそ 誓うよ
 愛をこめて 布部 布部
 
チームを去る選手にコールや拍手を送ることはあっても試合終了までの数十分、個人の応援ソングを歌い続けるという話はあまり聞かない。
 
ブラジルで念願のプロになり、出来たばかりのJリーグにやってきた布部陽功。
 
かつてシンデレラボーイと呼ばれた男は、後に闘将と呼ばれるほど熱いキャプテンシーで多くのサポーターに愛される選手となった。