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今、障がい者サッカーが熱い!パラリンピック前に注目しておきたい7つの障がい者サッカー!

2020年に東京オリンピックを控え、注目を集めるサッカーオリンピック日本代表。開催国ということで日本代表にかかる期待は大きい。

その一方で障がい者のスポーツの祭典であるパラリンピックにも大きな注目が集まっている。東京オリンピックでは視覚障がいのある選手を対象とした「5人制サッカー」がパラリンピックの競技のひとつに選出された。5人制サッカーはいわゆるブラインドサッカーというもので鉛が仕込まれた特製のボールの音とガイドといわれるメンバーの声を頼りにサッカーをするというもので、そのスピーディかつ激しいプレーは多くの人の心を揺さぶるほどであり、通常のサッカーと変わらない緊迫感がそこにはある。

現在、人口の6%が何かしらの障がいを抱えているといわれる日本。一言で「障がい」と言ってもその種類は多様である。
今回は日本における「7つの障がい者サッカー」の特徴と魅力を紹介していきたい。

あいざわ
あいざわ
最近では電動車椅子サッカーが映画化されたりブラインドサッカーの試合チケットが売切れたりと世間の注目が集まってるね!

ブーブー
ブーブー
障がい者サッカーは「もうひとつのワールドカップ」と言われるほど世界的に注目を集めている熱い戦いなんだブー

見えていないとは思えない!『視覚障がい者サッカー』

まず初めに紹介するのが冒頭でも触れた「視覚障がい者サッカー」だ。5人制で行われるがフィールドプレーヤーはアイマスクをしてプレー。GKは目の見える人が務める。パラリンピックの種目にも選出され、今とても高い注目を集めている。

あいざわ
あいざわ
コートはなんとフットサルと同じ広さなんだね!
ブーブー
ブーブー
激しい衝突を防ぐためにDFはボールを奪いに行く時に「ボイ!」と声を出すルールだブー。「ボイ」はスペイン語で「行く」という意味だブー

プレー人数 5人制サッカー(FP4人、GK1人) スタッフ2人(監督、ガイド)
試合時間 ピッチサイズ 25分ハーフ ピッチサイズ:40M×20M
日本の競技人口 約400人
主要大会 ブラインドサッカー世界選手権、ブラインドサッカーアジア選手権、パラリンピック、日本チーム選手権、クラブ選手権
特徴

・転がすと「シャカシャカ」と音が出るボールを使用。

・ピッチサイズはフットサルと同じだが、サイドラインにはボールが出ないように腰の高さほどのフェンスがある。

・ガイドがゴールの後ろから声を出して位置を教える。(例えば「9・45・シュート!」とガイドが叫べばそれはゴールまで9Mの距離があり、角度が45度あるからシュートを打てる!という意味)

・音を頼りにサッカーをする為、観客は静かに観るのがルールだがゴール後には大きな歓声に包まれる。

あいざわ
あいざわ
僕も生で観戦したけど観ていて最高に面白い!鮮やかなフェイントやキラーパスなんかもバンバン出て本当に興奮したよ!

ブーブー
ブーブー
ブラインドサッカーワールドグランプリ2019の日本対スペイン戦はチケットが全席完売ブー!今とても注目を集めている競技だブー

緻密な頭脳戦が繰り広げられる『電動車椅子サッカー』

電動車椅子サッカーはジョイスティック型のコントローラーを手で操り、電動車椅子の前にフットガードをつけてボールを押し出す「足で蹴らないサッカー」。コート上ではどの角度にボールを押し出すと効果的か、いかに相手の裏をとるかなど非常に繊細かつ戦略的なサッカーが特徴。しかし熾烈なポジションや争いや球際では車椅子が激しくぶつかる音がピッチ上に鳴り響く。

あいざわ
あいざわ
2019年に電動車椅子サッカーのワールドカップを目指す選手たちを6年にわたって撮影したドキュメンタリー映画「蹴る」が上映されたことで注目を集めたね!
ブーブー
ブーブー
普通のサッカーでは見れないようなスピーディーなゲーム展開や魔球のような回転シュートもあってとても見応えがあるブー

プレー人数 4人(男女混合)
試合時間 ピッチサイズ 20分ハーフ ピッチサイズ:14~18M×25~30M(主にバスケットコートを使用) 
日本の競技人口 約500人
主要大会 FIPFAワールドカップ、アジア太平洋オセアニア選手権、日本電動車椅子サッカー選手権大会、パワーチェアーフットボールブロック選抜大会
特徴

・ペナルティエリア内にDFが3人以上入ってはいけない

・DF時はボールに対して半径3M以内に1人しか関与できない

・浮き球のパスは無く、地上戦での戦い

・車椅子の最高速度は時速10㎞以下(国内大会は6㎞以下)

 

あいざわ
あいざわ
通常のサッカーより攻守の切り替えが早くてゲーム展開が早い!
ブーブー
ブーブー
日本はワールドカップで2007年に4位、2011年に5位に入っていて世界的にも強い国なんだブー

もうひとつのワールドカップ『知的障がい者サッカー』

FIFAワールドカップの開催年に同じ開催国で行われるINAS(アイナス)サッカー世界選手権大会。いわゆる「もうひとつのワールドカップ」と呼ばれる大会だ。通常のサッカーのルールと何ら変わりはなく、激しい攻防が繰り広げられる。通常のサッカーによくあるシミュレーション(審判を欺く行為)がなくクリーンなサッカーが特徴だ。

プレー人数 11人
試合時間 ピッチサイズ 45分ハーフ ピッチサイズ:通常のサッカーと同じ
日本の競技人口 約5600人
主要大会 INASサッカー世界選手権大会、全日本選手権、地域トレセン対抗戦、高校生年代の選手権
特徴

・シミュレーションなどの汚いプレーがほとんどなくクリーンなサッカー

・競技人口が多く全国に広く発達している為、他の障がい者サッカーに比較して育成年代からプレーする環境が整っている

あいざわ
あいざわ
近年はレベルが急激に上がっていて、Jリーグ初の知的障がい者サッカーチーム「横浜F・マリノスフトゥーロ」が横浜市社会人リーグに参戦も果たしたよね!
ブーブー
ブーブー
日本の中心選手には身体能力の高い選手も多いブー。将来はJリーグでプレーする選手が出てくるかもしれないブー

豊富な運動量が求められる『アンプティサッカー』

上肢または下肢の切断障がいを持った方々がプレーするアンプティサッカー。2本のクラッチ(松葉杖)で身体を支え、振り子のように身体を揺らしてパスやシュートを狙う。身体を支える強靭な上半身とバランス感覚が求められ、豊富なスタミナで上下運動を繰り返す。

プレ―人数 7人
試合時間 ピッチサイズ 25分ハーフ ピッチサイズ:60M×40M
日本の競技人口 約75人
主要大会 アンプティサッカーワールドカップ、日本アンプティサッカー選手権大会、レオピン杯
特徴

・フィールドプレーヤーは下肢切断者もしくは下肢に障がいのある者。GKは上肢切断者、もしくは上肢に障がいのある者

・クラッチ(松葉杖)をボール操作に使用できない。もしクラッチでボールに触れた場合はハンドとなる

・オフサイドは無し。GK以外は自由交代

・サイドラインを割った場合はキックインでスタート

 

あいざわ
あいざわ
数ある障がい者サッカーの中でも一番体力を必要とするサッカーだね!
ブーブー
ブーブー
日本のアンプティサッカーはまだ世界に比較すると歴史は浅いんだけど2018年のワールドカップでは決勝トーナメントに進出するなど躍進を続けているブーよ

アイコンタクトと手話で連携を取る『デフサッカー』

「デフ」とは英語で「聞こえない人、聞こえにくい人」という意味で、デフサッカーはプレー中に補聴器を外すことが義務付けられている為、「音のないサッカー」という愛称で呼ばれている。聞こえない分、アイコンタクトや手話によるコミュニケーションが重要になってくる。

プレー人数 11人
試合時間 ピッチサイズ 45分ハーフ ピッチサイズ:通常のサッカーと同じ
日本の競技人口 約200人
主要大会 世界ろう者サッカー選手権大会、夏季デフリンピック、アジア太平洋ろう者サッカー大会、全国ろうあ者体育大会、全日本ろう者サッカー選手権大会
特徴

・音が聞こえない為、主審は笛とフラッグを使用

・国際試合では主審、線審、そして両ゴール裏に1人ずつ、合計5人の審判員が多方面からプレーの停止を伝える

・それ以外は通常のサッカーとルールは同様

 

あいざわ
あいざわ
プロ競技ではない以上、デフサッカー日本代表選手までいっても遠征費や練習費用などの活動資金はすべて自己負担が現状なんだよね。
ブーブー
ブーブー
世界選手権出場に必要な資金は1人あたり40万円はかかるブー。選手はみんな働いて工面しているけど限界はあるブー。

チームワークが重要『脳性まひ7人制サッカー』

脳性まひや脳卒中などが原因で運動機能障がいがある方々のサッカー。障がいのレベルやタイプがそれぞれ違うため、障がい程度別に3つのクラスに区分される。残念ながら2020年東京パラリンピックでは、競技種目から外れたが、再度2024年パラリンピック種目に復帰できるよう各国で活動を行っている。

プレー人数 7人
試合時間 ピッチサイズ 30分ハーフ ピッチサイズ:70~75M×50~55M
日本の競技人口 約200人
主要大会 世界選手権、アジアパラ競技大会、インターナショナルカップ、全日本選手権大会
特徴

・脳性まひ、脳卒中、脳外傷など何らかの脳の損傷によって運動機能障害があり自力で歩く、走ることが出来る者が対象(杖の使用は不可)

・オフサイドは無し

・スローイン時は片手でボールを下から投げ入れてもOK

 

あいざわ
あいざわ
脳性まひサッカーは障がいのレベルが人によって大きく異なるからチームワークが重要になってくるんだね。
ブーブー
ブーブー
障がいのレベルはFT1からFT3までの3つのクラスに分けられるブー。試合を公平に行うためにFT1(重度)を1名以上、FT3(軽度)を1名以内がピッチにいる事が決まりだブー

サッカーで社会と繋がる『精神障がい者サッカー』

精神障がいを抱える人たちのサッカーは一般的に『ソーシャルフットボール』と呼ばれている。直訳すると社交的なフットボール。日本ソーシャルフットボール協会は何かしらの精神疾患や精神障がいを抱える人たちがサッカーを通じて人との信頼関係を築き、自信を培いやがては障がいのあるなしにかかわらず、すべての人が心豊かに生活できる社会の実現を目指している。

プレー人数 5人(女子選手を含む場合は最大6人)
試合時間 ピッチサイズ 競技形態はフットサルと同様
日本の競技人口 約1600人
主要大会 ソーシャルフットボール国際大会、北海道チャンピオンズカップ、スカンビオカップ、バリアフリーフットサルフェスティバルなど
特徴

・基本ルールはフットサル競技と同様

・対象者は統合失調症や鬱などの精神疾患、精神障がいのために医療機関で継続的に治療を受けている者

・クラス分けは無し

 

あいざわ
あいざわ
元イングランド代表のベッカムやガスコインも心の病には苦しめられたのは有名な話だよね。

ブーブー
ブーブー
汗をかいて大きな声を出して仲間と走るサッカーは心のリハビリにもベストなスポーツなんだブー!

【まとめ】障がい者サッカーの進化と共存

ここまで日本障がい者サッカー連盟に登録のある7つのサッカーを紹介してきた。ほとんどの方がその存在さえ知らなかったのではないだろうか。東京パラリンピックを2020年に控え、益々注目を集める障がい者サッカー。希望も多いが、支援する企業の少なさ、指導者の不足、活動費の捻出や練習環境の乏しさなど問題は山積みだ。しかしインターネットの発達によりTwitterなどのSNSやYouTubeなどの動画共有サービスを通じて以前は入ってこなかった情報も簡単に入ってくるようになった。知的障がい者サッカー日本代表チームが世界大会の遠征費の捻出のためにクラウドファンティングで資金調達を行い目標金額を大幅に超す290万円を集めたことがニュースになったが、この時代だから出来ることであると感じるとともに、人との繋がりは決して避けて通れない部分である事を証明した出来事だとも感じる。

文中でもいくつか触れたが、障がい者サッカーはもはや障がい者関係者のみが携わるスポーツではない。「障がい者をサポートする考え方」から「障がい者とともに楽しむ考え方」へスイッチしたといっていいだろう。そこには時として健常者のサッカーでは体験する事の出来ない感動や興奮が巻き起こる。

障がい者スポーツだからと目線を変えずに、いつものサッカーを見るスタンスで見てほしい。あなたはきっと華麗なプレーに感激し、激しい接触に目を覆い、すべてをかけてたったひとつのボールを必死で追いかけるピッチの選手たちに心を躍らせるだろう。そしてこう強く確信するに違いない。「サッカーは健常者だけのものではない。みんなのものである」と。